各種山留工事
親杭横矢板工法
親杭にH形鋼、レール等を80~150cm程度の間隔に打設し、掘削に伴い横矢板を入れていく工法。
長所
- 鋼矢板に比べ工費が安い
- 深い掘削も可能(杭間隔、横矢板厚)
- 比較的固い層でも可能
- 支保工に水圧がかからない
短所
- 湧水処理に問題あり
- ヒービング現象の起る様な軟弱粘土層には不適
施工例
1. 親杭打設
2. 根切り(掘削)
3. 横矢板設置
鋼矢板工法
鋼矢板を連続してかみ合わせながら打設した後、内部掘削を行う方法。
長所
- 水密性が高い
- 軟弱地盤にも適する
- 耐久性あり、転用可脳
- 深い掘削に適する
短所
- 連続壁に比べ剛性が低い
- 非常に固い地盤には打込不能(オーガー削孔必要)
- 水圧が殆ど支保工に作用する
施工例
鋼管矢板工法
長所
鋼管に継手を溶接し、つないだものを鋼管矢板といいます。
断面性能、曲げ剛性がきわめて大きく、構造物の大型化・大水深化や、軟弱地盤での建設工事増加にともなって、港湾・河川(岸壁・護岸・波除堤)、都市土木(土留め・締切り)、橋梁(鋼管矢板基礎)などに広く使用されるようになってきました。
とくに鋼管矢板を円形や小判形の井筒につないで閉合した「鋼管矢板基礎」は、鋼管矢板が基礎杭と仮締切り用の壁体を兼ねるため、橋脚基礎の建設などで、きわめて経済的・
合理的な設計・施工が可能となります。
大径鋼管を使用することで、大きな断面性能が得られます。
たとえば自立式として使用したり、大水深で用いる場合などに、有利な性能を備えています。
曲げ剛性が強いため大きな横荷重に耐えることができます。
また支持層まで打設することで鉛直方向の大きな荷重を支えることも可能です。(鋼管矢板基礎)
高張力鋼や耐海水鋼製の鋼管矢板を使用することで、抵抗性・耐久性の高い構造物を経済的に建設することができます。
施工例
連結継手部
水平切梁工法
切梁を格子状に組み水平内座屈を防ぎ、交差部に棚杭を打設して面外座屈を防ぐもので、最もオーソドックスな方法。
腹起側には火打をとり、切梁間隔を広くすることが多い。
長所
- 架構がシンプルでなじみやすい
- 土圧を全体的に支え、安定感がある
- 実績が最も多い
短所
- 掘削重機の作業がかなり制限される
- 継手、仕口のゆるみから変形がおきやすく、大規模現現場にはプレロード工法を併用すること
- 平面的に複雑な掘削形状には不適
施工例
グランドアンカー工法
土留壁を打ち、土圧は、掘削外周に設けたグラウンドアンカーの引抜抵抗にもたせる方法。
グラウンドアンカーは必要に応じて段数を決める。
長所
- 支保工(切梁)がなく施工能率が高い
- 深い掘削も可能である
短所
- 敷地内にアースアンカーを設けるため、場所に制限がある
- 軟弱地盤の場合、アンカー長が長くなる
- アンカーの引抜強さを確実にチェックする必要がある
施工例
作業構台
1m単位で橋長さを設定することができるが、一般的に5mから6m程度の橋長さが多く、50tから80t級のクローラクレーンを使用し施工することが多い。
主桁材をH700、H900と使用することで橋長さを長くすることも可能である。
仮設橋としては桁間を長くとることができ、添接箇所が少ないため仮設、解体が短期で済む。
幅員や橋長さを条件に合わせ、組み合わせて対応できるため、河川への影響等も少なくできる。
一方であまり橋スパン間が長くなると重機が大型化するため、架設用のベント基礎を設置し、使用する重機を小型化する必要がある。
施工例
発破(仮設)防護柵
切土及び発破防護柵は、切土または発破による落石、飛石等の飛散を防止するために設置される工事用の仮設防護柵である。
構造は法面の勾配、高さ、土質などにより規模、衝撃、設計荷重等が異なるため、統一した規格を決定することは困難である為、参考例の記載をします。
施工例(高速道路災害復旧工事)
施工例(落石養生工事)