障害物撤去 既存杭引抜き 既存杭引抜協会 賛助会員
杭引抜き・解体方法
■杭引抜工法
オーガーケーシリング工法 ロータリー多滑車工法 リーダーレス工法 低空頭リーダー工法
キャッチホーク工法 三点式工法 バイブロジェットケーシング工法 バイブロ松杭チャック工法
■杭破砕・切断撤去
オールケーシング(全周回転)工法 CAMロックオーガー工法(地中障害撤去) クラッシュバケット工法
杭引抜工法
オーガーケーシング工法
【工法説明】
ラフターベース、クローラベースの本体機にリーダーを取り付け、そのリーダーに対してオーガーとケーシングをセットし、杭周を削孔して本体機もしくは相判機にて杭を引き抜く工法です。
最もポピュラーでオーソドックスな施工工法であり、一般的な現場で多く採用される工法の一つで、敷地の広い現場、狭隘地の現場、杭頭が深い場合など様々な現場諸条件に対応できます。
【特徴】
(1)振動・騒音が少ないため、街中での施工に適しています。
(2)ケーシングを継ぎ足すことにより地盤状況によりますが60m 程度の杭を引き抜くことができます。
(3)三点式杭打機を使用すれば斜杭(鋼管杭)の引抜が可能です。
(4)小型機から大型機まで幅広く保有している為に、様々な現場 状況に対応可能です。
【施工写真】
ケーシングセット
杭引抜き開始
杭引抜き状況
杭引抜き状況
撤去完了
ロータリー多滑車工法
【工法説明】
75t、55tテレスコクローラークレーン、50tラフタークレーンをベースマシンとし、杭引抜用ロータリー多滑車を取り付け、1台で杭周の削孔から杭の引抜きまでを行う工法です。
【特徴】
(1)杭抜機1台で多滑車の役割もこなす工法の為に、狭隘地での施工に対して効率的な工法です。
(2)杭重量で180t程度までの杭引抜が可能です。
(3)オーガーを外すことで杭引抜用多滑車として使用することができます。
リーダーレス工法
【工法説明】
ブームの先端に油圧オーガーを直に取り付ける為、リーダーを必要としない工法です。
ブームの伸縮及び起伏で杭周を削孔し、本体もしくは相判機にて杭を引き抜きます。
【特徴】
(1)リーダー不要の為、反力を取る必要がなく段取りが省略でき施工効率が良くなります。
(2)大口径(Φ2000位まで)ケーシングの取り付けが可能です。
(3)テレスコクローラークレーンベース、バックホーベースの場合アタッチメントを装着したままの移動が可能な為、施行性が向上します。
低空頭リーダー工法
【工法説明】
橋の下、建物内など高さ制限のある場所での既存杭引抜工法です。
バックホーベースを中心に三点式杭打機仕様もあり低空頭杭引抜用多滑車もラインナップしています。
5m程度までの高さ制限がある場所で、杭引抜の施工が可能です。
【特徴】
(1)高低制限のある場所での施工に適しています。
(2)ケーシングを継ぎ足すことにより30m程度の杭を引き抜くことができます。
(3)狭隘地での施工に適しています。
(4)最もリーダーが短尺のもので4mの為に高さ制限4.5m程度までならば状況により施工が可能です。
キャッチホーク工法
【工法説明】
クローラークレーンをベースマシンとし、懸垂式リーダーに高トルクのアースオーガーを搭載させキャッチホークにてリーダーを固定する工法です。
主に大口径の引抜工事に用いる工法です。
【特徴】
(1)高トルクのアースオーガーを杭抜機に搭載できる為、大口径で長尺杭の引抜き本数が多い場合に効率的な工法の一つです。
(2)杭抜機が大型の為、狭い現場での施工には不向きです。
三点式工法
【工法説明】
三点式杭打機をベースマシンとし、リーダーに高トルクのアースオーガーを取付け、ケーシングで杭周囲を削孔して相判機で杭を引抜く工法です。
【特徴】
(1)高トルクのアースオーガーを杭抜機に搭載できる為、大口径で長尺杭の引抜き本数が多い場合に効率的な工法の一つです。
(2)杭抜機が大型の為、狭い現場での施工には不向きです。
(3)機械の構造上、引き抜く杭と杭抜機の作業半径が近い作業となります。
【施工写真】
施工状況
バイブロジェットケーシング工法
【工法説明】
杭にシートパイルケーシングを被せてバイブロの振動で打設し、杭周囲のフリクションをカットし、杭抜機または相番機にて杭を引き抜く工法です。
【特徴】
(1)シートパイルを継ぎ足すことで地盤により60m程度の杭を引き抜くことが可能です。
(2)振動・騒音が発生する為、市街地での施工には検討が必要です。
バイブロ松杭チャック工法
【工法説明】
松杭専用チャックで松杭をつかみ、バイブロの振動でフリクションカットして杭を引き抜く工法です。
【特徴】
(1)振動・騒音が発生する為、市街地での施工には検討が必要です。
(2)松杭のみ引抜き可能です。
(3)杭周囲を削孔せず直接杭を引抜く為に周辺地盤を 乱す等の影響が少ない工法です。
油圧ジャッキ工法
【工法説明】
杭とジャッキをワイヤー、シャックル等で連結させ、油圧のシリンダー上昇力で杭を引き抜く工法です。
【特徴】
(1)振動・騒音が少ない為、街中での施工に適します。
(2)桁下などの高さ制限のある場所の施工に適します。
杭破砕・切断撤去
オールケーシング(全周回転)工法
【工法説明】
ケーシングを高トルクで回転させることにより、既存杭や地中障害物を強力に掘削し、ケーシング内の杭や障害物をチゼルで破砕しハンマーグラブで障害物を取り除く工法です。
【特徴】
(1)ケーシングを地中に残したまま杭を撤去する為に、孔壁の崩壊がありません。
(2)ケーシング回転削孔により、高い垂直精度が得られます。
(3)テレスコクローラークレーンを使用すればある程度狭い現場の施工も可能です。
(4)敷地境界ぎわ、敷地角の施工は検討が必要です。
(5)大口径場所打杭、折れている杭等の撤去に適した工法です。
(6)ケーシングを残したまま、杭を撤去した後の埋戻しが可能です。
【施工写真】
引抜き状況
引抜き状況
撤去完了(場所打コンクリート杭)
CAMロックオーガー工法(地中障害撤去)
【工法説明】
三点式杭打機をベースマシンとし、アースオーガー(ロックスクリュー)とCAMオーガー(ケーシング)を併用しながら杭をオーガーのトルクで壊す工法です。
現場造成杭の一部が障害となる場合などのケースで採用する工法で、ロックスクリューとケーシングが別々の動作で施工できる為、杭の一部を壊しケーシングを置換したまま埋め戻しが行える利点があります。
【特徴】
(1)ケーシングを地中に残したまま杭を撤去する為に、孔壁の崩壊がありません。
(2)ケーシング回転削孔により、高い垂直精度が得られます。
(3)ケーシングを残したまま、杭を撤去した後の埋戻しが可能です。
【施工写真】
施工状況
クラッシュバケット工法
【工法説明】
従来の大口径(φ800㎜以上)既存杭の引抜き方法は、ケーシングチューブ等で、既存杭の周辺摩擦を切り、大型クレーン(150t以上)または、油圧ジャッキ等で既存杭を地上に引上げながら、ブレーカや圧砕機で切断を行う方法が一般的でした。
しかし、最近では、敷地面積が狭い場所での既存杭引抜き工事が増えており、大型クレーンが使用出来ない等の問題が発生します。
そこで、大型クレーンとブレーカや圧砕機を使用しない既存杭引抜き工法として開発したのがクラッシュバケット工法(CBS工法)です。
【特徴】
(1)大型クレーンを使用しないので機械設備が少なくなります。
(2)ブレーカー・圧砕機を必要としないので低振動・低騒音工法です。
(3)既存杭引抜後もケーシングチューブで孔壁を保護しているので、周辺地盤への影響がありません。
(4)既存杭を引抜ながら1.0m~2.0m程度の長さに切断出来る為、そのまま運搬車両に積込可能です。