GMTOP(プレボーリング根固め工法)
工法概要
オーガヘッドと螺旋部分に切り欠きを有するオーガスクリュー・撹拌ロッド・連結シャフトを用いて、適宜掘削水を吐出しながら所定の深度まで掘削した後、オーガヘッド先端から充填液(セメントミルク)を吐出しながら杭長の1/2程度の範囲を上下反復することによって、充填液と掘削土砂とを混合撹拌して掘削孔を築造する。(Np≧10の場合は根固め液を注入する。)
このように築造した掘削孔内に、節杭または節杭とこの上方に継いで使用する節部を有しない杭を建て込み、杭の自重沈設後、軽打または回転圧入により所定の深度に定着させ、杭と地盤との一体化を図り、支持力を発現させる工法である。
工法特徴
(1)高い支持力・安全性
数多くの実績と載荷試験に基づいた計算から高い支持力と安全性が得られます。
(2)高性能
ジオミキシングトップ工法では、施工能率・精度の向上により、高止まり等のトラブルが一段と少なく、支持力の発現が確実にできます。
(3)低騒音・低振動
オーガーを使った低騒音・低振動工法であり、市街地でも施工で来ます。
(4)低排土
ジオミキシングトップ工法は、ET工法と同様に堀削残土が少なく現場がきれいで、残土処理費が安くなります。
(5)多様な適応杭
HC-TOPパイルだけでなく、HC-TOPパイルと同形状の節杭も適用できます。また、節部を有しない杭(鋼管杭等)を継いで施工することもできます。
(6)長尺杭
ジオミキシングトップ工法では、最大深さ43.0m(φ440-300は35.0m)、MT・ET工法では40.3m(φ440-300、φ500-400は35.0m)までの施工が可能です。
(7)広い適用地盤・範囲
ジオミキシングトップ工法は、MT工法同様にあらゆる地盤に適合します。
また、狭い地盤でも施工可能です。
施工順序
(1)施工機据え付け・杭芯セット
杭打機を施工位置に据え付け、オーガーヘッド中心を杭芯にセットし、鉛直性を確認する。
(2)掘削作業
掘削芯を確認しつつ、適宜掘削水を送りながら地盤に適した速度で掘削する。
(3)掘削完了
レベルで確認を行い、所定の位置まで掘削する。
(4)混合撹拌(充填液注入)
杭長の1/2程度の範囲でオーガーを上下反復して、充填液と掘削土砂とを混合撹拌し、逆転で所定深度に到達するまで且つ3回以上これを繰り返す。
(5)オーガーの引き上げ
オーガーが逆転で所定の深度まで到達することを確認したら、掘削孔の築造を完了し、オーガーを引き上げる。
このとき、杭先端部のN値が10以上の場合は根固め液を注入する。
(6)杭の建て込み
鉛直性を確認しながら杭を建て込む。継杭の場合は、下杭を保持装置で保持し、上下杭の軸心鉛直性を確認して接続し、その後建て込む。
(7)杭の定着
回転圧入またはモンケンでの軽打・圧入により、所定の深度まで杭を押し込み、定着させる。