TAIP工法(中堀根固め工法)
工法概要
鋼管杭・コンクリート杭等を低振動、低騒音で施工し、周辺環境に「やさしい」低公害型の杭施工法であります。
杭の施工性、性能は、建築分野で財団法人日本建築センターの評定を取得し、昭和60年に建設省から鋼管杭・コンクリート杭の施工法として認定を得ております。
なお、鋼管杭に関しては、最大径1,016㎜、最大施工深さ80m以下の建設大臣認定を取得しております。(平成11年1月)
一方、土木分野でも道路橋示方書・杭基礎設計便覧・杭基礎施工便覧(掘削圧入と先端根固めを連続して行う工程)及び鋼管矢板基礎設計施工便覧(掘削圧入と先端根固め工程が異なる2工程)に、入念な施工管理のもとで支持力性能が信頼できる工法として認められております。
杭を回転させながら地中に埋設するので、崩壊性の高い地盤でも施工でき、また掘削水を使用しているため、その水圧により杭先端地盤のボイリングによる緩みを防止できるなどの特徴を備えております。
工法特徴
TAIP工法は特殊ヘッドを使用し掘削水を吐出しながら中掘り掘削圧入を行い、所定深度まで沈設後、セメントミルクを噴出撹拌して先端根固め球根を造成する信頼性の高い工法である。
又、本工法は「道路橋示方書」に適合する鋼管杭の中掘り工法であるとともに、旧建設大臣の認定を取得した中掘認定工法である。
現在、全国91社からなるTAIP工法協会を通して全国的に施工できる体制が整備され、施工技術、信頼性の向上が計られている。
実績
土木工事から都市建築物などに至るまで、すでに全国で8,000件を超える施工実績を有する。
最近では中掘鋼管矢板施工に多く採用され、斜杭施工に優れた工法として注目されている。
施工順序
(1)鋼管杭の中にオーガーシャフト(オーガーヘッド)を挿入する。
(2)杭打ち機のオーガーモーターに鋼管杭とオーガーシャフトをセットする。
(3)杭芯に建込み鉛直性を確保しながら掘削水を吐出し掘削圧入する。
(4) (1)・(2)と同様の作業を行い、杭を建込みオーガーシャフトの連結および杭本体の溶接を行う。
(5)オーガーモーターとオーガーシャフトを連結して掘削圧入を再開する。
(6)(4)・(5)を繰り返し上杭まで掘削圧入を完了する。
(7)(2)と同様に矢床を建て込み所定深度まで掘削圧入する。
(8)掘削水をセメントミルクに切り替えて先端球根を造成する。
(9)掘削モーターを逆回転し、掘削刃を閉じ、杭内部にセメントミルクを注入しながら、オーガーシャフトを回収する。
(10)施工完了。(杭穴を養生する)